この記事を読むと問いを使って自己成長するきっかけが得られます。
古き良き昭和の終身雇用の時代はすでに終わりました。
トヨタでさえ終身雇用はもうできないと認めています。
終身雇用時代は新卒で大企業に就職しさえすれば、一生安泰と言われていました。
私は今40代ですが、私の新卒の時代に東芝や松下電器(パナソニック)、シャープ、日産に入った人たちは圧倒的な「勝ち組」でした。
もう生涯保障されたも同然で、みんなからうらやましがられていました。
しかし、今東芝やパナソニック、シャープ、日産はどうでしょうか?
すでに過去の栄光は見る影もありません。
リストラクチャリング(再構成)という名の解雇に明け暮れています。
それらの大企業は永続に繁栄する企業など存在しないことを証明しています。
30年後の企業生存率という数字があります。
これは何を母数としているかで変わってくるそうですが、起業しておおむね30年後の生存率は10%以下というのが正しいようです。
企業は30年でほぼなくなる。
しかし、我々は今や70歳近くまで働かなければいけません。
20歳から働くとすると50年は働く計算です。
そうすると会社で働くには転職するのが大前提となるわけですね。
今でも40代、50代の転職は珍しくないですが、それが当たり前の時代がすぐそこに来ているのです。
生まれる時代が悪かったと嘆いても始まりません。
その時代に適応しないと生き残れないのであれば、選択肢は自分が変わることしかありません。
自己成長とは
ではどう変わるかと言えば、自分が持っているスキルの底上げや、必要とされているスキルや知識を身につけること。
人格的な広がりなども含まれます。
つまり自己成長とは
- 自分のスキルに磨きをかける
- 時代に合った知識・スキルを身につける
- 自分の内面の成長
となります。
ではこれらをどう身につけていったらよいのでしょう。
それが「問い」の力になります。
「問い」の力で成長する。
ここで質問を出します。
「学ぶ」と「学問」の違いは何でしょう?
「学ぶ」は「真似ぶ」つまり「真似をする」ことからきています。
マネてそれを同じようにできる事が「学ぶ」ことですね。
「学問」は中国の古典からきています。
学んだことを問いで分別して、良いと思うことを行うことが語源とされています。
私たちが自己成長の為に行うことは「学ぶ」より上位の「学問」という訳です。
「問い」の仕分ける効用は、そもそも私たちが何を学ぶかということも「問い」を立てる事によってシンプルに分けて考える事が出来るぐらい万能です。
例えば「私は何がしたいのか?」という問いを立てれば、やりたいこととやりたくないことに分けることができます。
そしてやりたい事の中から時代のニーズにマッチしたものを選択して行えばよいわけです。
「自分は営業をやってきた。しかしこれからも営業をやっていきたいのか?」と問いをたてれば、営業していくメリットとデメリットを分けて考える事が出来ます。
問いを立てる事はシンプルですが、強力に結果を求める事が出来ます。
しかし、一つ注意点があります。
それは「悩む」ことと分けて考える事です。
「悩む」ことと「考える」ことは違う
なかなか結論が出ない人は「悩んでいる」人が多いです。
「悩む」とは決めかねたり解決の方法が見いだせなかったりして、心を痛める、思いわずらうという意味です。
つまり「悩んでいる」とは心を痛めているのであって考える事とは別ということです。
わが子が受験に失敗して心を痛めるとか、失恋してしまって思い悩むなど、自分ではどうにもならないことに対して主に使います。
自分のことで「悩んでいる」のは考える事を放棄したことを意味します。
「考える」ことの語源は二つを比較することからきているそうです。
例えば「転職について悩んでいる」とは訳もわからずただ心を痛めている状態を指します。
これに対し「転職について考えている」とは「転職した場合」と「転職しなかった場合」について比べている事や、「そもそも転職が必要か」など場合によって分けて比較をしていることを指します。
自己成長したいのであれば「悩む」より「考える」ことをしたいですね。
具体的に「問い」を立てる方法
それでは具体的に「問い」を立てる方法に触れましょう
①「なぜ」×5
この方法は「トヨタ方式」で有名です。
なぜ?を5回繰り返すことによって起こった事象の原因に迫れることができます。
例えば
- 「なぜその事故は起こったか?」
- 「それは××だからだ」
- 「なぜ××なのか」
- 「それは○○だからだ」
と5回なぜを繰り返して原因を追究します。
②「いつ」「誰が」「どこで」「何を」で問いを作る
①の「なぜ?」で答えが出なかったときに有効な方法です。
例えば「なぜ転職したいのか?」で答えが出なかった場合、「営業の仕事をいつまでしたいのか?」や、「営業の仕事で何を得ているのか?」などで問いを作ると答えやすい問いを立てる事が出来ます。
主語を変えてみる
問いを立てるときに主語を変える事も有効です。
「私は」を「我々は」や「会社は」や「国は」などに変えるとそれぞれ出てくる答えが違ってきます。
日本語では主語は省いて文脈で類推する癖がついていますが、あえて主語を意識することで普段の思考にはない答えが出てきます。
まとめ
「問い」を立てることは普段やっていないことで難しいイメージがありますが、「問い」を癖にすると驚くぐらい自分が前に進んでいることを感じられます。
今まで「悩んで」いた人も「問い」を立てて、状況を整理する癖をつけると自分が成長できますので是非実践してみて下さい。